今年の夏は、美術品の虫干しはいかがでしょうか?

2020/08/07

 8月に入って、東京では暑い日が続いております。
 お盆もそろそろですが、遠出がしづらい今年は、家で過ごされる方も多いことでしょう。
 この機会に、お手持ち美術品などの虫干しをしてみるのもいかがでしょうか?

 虫干しとは、主に梅雨明け後のよく晴れた日に行われ、衣類や書籍、調度などを箱から取り出し、日光に当てたり、風を通すことで、湿り気やカビ、虫の害を防ぎます。高温多湿な日本ではその歴史は古く、平安時代には「曝涼」と呼ばれる年中行事となっていたそうです。
 現在でも古い美術品や書籍を所蔵する寺社仏閣などで、虫干しは定期的に行われています。その際、作品を取り出すついでに、普段はしまわれている貴重な文化財が公開されたりもします。奈良時代の貴重な作品を伝える正倉院も、戦前頃までは「曝涼」に合わせて作品の拝観を行っていたそうです。
 また、個人でも、虫干しの際に秘蔵の作品を飾って人々に見せることもあります。
 例えば、京都の山鉾町では、毎年7月に行われる祇園祭に合わせて、「屏風祭」というイベントが開催されます。旧家・老舗がそれぞれ所有する屏風や調度品を虫干しを兼ねて飾り、家の格子などを外して、祇園祭の宵山を楽しむ通行人に公開します。中には国宝や重要文化財級の名品もあり、京都の街が期間限定のミュージアムへと様変わりします。
 今年は梅雨も長かったので、ぜひ一度お持ちの作品のご確認がてら、お知り合いに披露するのもいかがでしょうか?

 次回オークションは8月29日(土)に新橋オフィスにて開催いたします。オークションカタログは今週完成し、順次ご配送いたします。オンラインカタログもすでに公開されておりますので、ぜひこちらもご確認ください。

 また誠に勝手ながら、2020年8月8日(土)~8月17日(月)の間、アイアートは夏季休業とさせていただきます。作品のお引き取りや出品等のお問い合わせはご対応できかねませんので、ご不便をおかけいたしますがご理解いただけますようお願い申し上げます。

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〈第64回 オークション〉

■開催日:2020年8月29日(土)13:00-
■下見会:
8月26日(水)10:00-18:00
8月27日(木)10:00-18:00
8月28日(金)10:00-15:00
■会場:アイアート株式会社 (東京都港区新橋5-14-10 新橋スクエアビル 3F)